小笠原桑は絶滅危惧種です。

小笠原桑の悲しい歴史は、明治初期に政府の領土問題を発端に小笠原諸島への移住促進が行われたことで幕を開けました。

小笠原開拓団は先を争って森林に入り、小笠原桑の伐採を始めました。小笠原桑漆黒の木理が美しくアジアの黒檀を凌ぐ気品と使い込むほどに光沢を出るため建築材に利用されました。価格は他の木材よりはるかに高く、当時木材市場では檜上材の20倍もの値段が付いたため、伐採の標的となりました。

こうして伐採され尽くしてしまった小笠原桑は、しかし繁殖力が弱くシマグワ≪内地から導入された養蚕桑)の強い繁殖力に淘汰され、戦後は幼苗数本が父、母島で発見され、貴重な小笠原固有種の樹木として保護されています。

小笠原桑を語るべき巨樹はほとんどありませんが母島の石門には当時の姿を彷彿させる直径7m近い枯損木が現存しています。

おそらく推定2000年の巨樹でしょう。

 

 

オレンジハウスの小笠原桑   併設 小笠原古代桑販売所

この写真の小笠原桑は埋もれ木ではありません。約160cm幅60cmの立樹半割樹で推定1000年でしょう。

工房で製作中の埋れ木は大きな根元の一部です。高さ120cm太さ30cmです。磨き作業中

販売できる小笠原古代桑はほとんどが埋もれ木です。現代桑(シマグワ)は養蚕桑の野生化した桑です。

創作漆小物(アジア漆器)は冬場の温暖な温度と湿度を利用した作品です。